二遊間争いの決着がみえません。
1軍に昇格した田中幹也選手が、8日の広島戦に「2番・二塁」でスタメン出場。安打は出ませんでしたが、一塁線に強烈な当たりを放ち、状態の良さをアピールしました。
育成・ロドリゲス選手も「9番・遊撃」でスタメン出場し、3回にチャンスを拡大する左安。
途中出場の福永裕基選手も、試合を決定づける適時打を放ちました。
田中選手の昇格で、さらに先が読めなくなった二遊間争い。次戦の二遊間の形も読めないほど、楽しみな試合が続きます。
二遊間争いは、ハイレベルで新たな段階へと突入します。
岡林選手との上位打線がみたい
田中選手は昨季、オープン戦で右肩を脱臼し、1軍出場を果たせませんでした。怪我がなければ、二塁での開幕スタメンが濃厚でした。
体の状態も心配されますが、コンディションが万全ならレギュラーを掴むことができる選手です。
中日は二遊間のレギュラーが固まっておらず、田中選手にも開幕スタメンのチャンスがあります。
5回表、大道温貴投手から放った一塁線へのライナーは、広角かつパンチ力を生かす田中選手らしい打撃。
小技もこなし、走力もあることから、岡林勇希選手との上位打線が見たくなる内容でした。
村松選手の起用法が難しい
前カードのオリックス戦では、村松開人選手が大活躍。2試合連続マルチ安打を記録し、5日の試合では途中出場ながら4打点を叩き出しました。
春季キャンプから打撃でアピールし、村松選手らしいミート力を生かした打撃と勝負強さを発揮しています。
田中選手を二塁で起用するのであれば、村松選手は遊撃かベンチに控えることになります。
オープン戦の打率は.364。ベンチに控えさせておくことはもったいないですが、遊撃ではロドリゲス選手がアピールしています。
結果以上に価値ある打席
0対0で迎えた3回表。ロドリゲス選手はチャンスを拡大した左安を放つ前、セーフティバントを試みました。
結果は空振りでしたが、広島の三塁手・レイノルズ選手の動きをみて行ったプレーに、飛躍の可能性を感じました。
今も粗い打撃をみせる時がありますが、試合の状況とチームの勝利を考えた打席は、結果以上に評価することができます。
福永選手も同じです。
3点をリードした8回表。無死一・二塁のチャンスでビシエド選手が併殺打。昨季を思い出す嫌な流れが漂う中、2死三塁から4球目の直球を右中間へ運びました。
強引にならず、2球目の直球をファールにしていた後に捉えた打席は、こちらも結果以上に価値があります。
何を生かすか
結果だけでなく、内容までハイレベルな争いになってきた二遊間。
ドラフト3位・辻本倫太郎選手（仙台大）にももちろんチャンスがありますが、田中選手の昇格は出場機会に影響を与えます。
結果を残す村松選手、内容が良いロドリゲス選手、福永選手、新しい風を起こす田中選手と辻本選手。
何を犠牲にし、何を生かすのか。二遊間争いの展開が、連日楽しみになってきました。
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