◇6月29日 DeNA5-1中日(バンテリン)
橋本侑樹投手の続投を志願する姿を見て、まだこのチームの熱は冷めていないと確信しました。
7回表、先頭の桑原将志選手の打球が左手に当たり、マウンドを降りた橋本投手。
治療を経て1度はマウンドに戻ってきましたが、大塚晶文投手コーチが投球練習を見て、祖父江大輔投手への継投を選択しました。
橋本投手は続投の意思をみせ、大塚コーチが制止する形に。ケガの状態が心配されますが、負けた中で胸が熱くなるシーンでした。
まだ戦えると証明
橋本投手は今季、27試合目の登板。自己最多の28試合登板まで1試合と迫り、キャリアハイ更新は確実とみられていました。
防御率は1.44。貴重なリリーフ左腕として、チームに欠かせない存在でした。当然、これからも戦力として期待されていました。
チームが波に乗れない中、最も怖いのが故障。敗戦が重なる中で戦力が低下すれば、Aクラス入りが遠のきます。
1-5で迎えた7回。中日打線の状態を考えれば、限りなく勝利から遠ざかった試合。
その中でみせた橋本投手の続投志願。まだまだこのチームは戦えると証明しました。
美談で終わらせる危険性
一方、美談で終わらせると危険です。仮に橋本投手が離脱すれば、リリーフ陣を補充する必要があります。
現状、1軍のリリーフ左腕には齋藤綱記投手がおり、左腕が1人もいないという偏った状況にはなりません。
ただ、簡単に橋本投手の穴を埋めることはできません。ビハインド、延長戦、イニング跨ぎ。橋本投手の離脱はチームに大きなダメージを与えます。
2軍には、今季20試合に登板して防御率3.38の成績を残している福敬登投手がいます。
育成の近藤廉投手も、25試合に登板して防御率1.11と好投しています。
橋本投手が離脱すれば、支配下枠を動かす可能性があるほどチームに影響を与えます。
チームを動かす1プレー
橋本投手の負傷が大きなケガに繋がっていなくても、わずかなズレで制球難が顔を出せば、チームは苦しくなります。
無事を祈りつつ、最悪の事態に備える必要があります。
現在、中日の支配下枠は69。残る席は1つです。
2軍でリーグトップの9勝を挙げている松木平優太投手も支配下登録に向けてアピールしています。
チームを動かす、そんな1プレーでした。
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