yasugonsのブログ

中日ドラゴンズを深掘りします!

立浪監督がみせた采配の鮮やかさ 強気な決断と野球戦術

いつもと違う、強気の采配でした。

昨季、日本一に輝いた阪神と今季初対戦(バンテリン)。

中日・柳裕也投手、阪神青柳晃洋投手と互いに開幕投手をぶつけ、予想通り1点を争う投手戦となりました。

ポイントになったのは、1点リードした7回裏の采配。

結果、村松開人選手の適時打でリードを広げましたが、立浪和義監督の采配がひと味違いました。

その後、同点に追いつかれましたが、采配に変化がみられます。

加藤匠馬捕手の打席で

先頭の中田翔選手、細川成也選手の連続安打で無死一、二塁のチャンス。

スコアは1-0。次の1点がどちらに入るかで、大きく試合が動く場面でした。

打順は、「6番」から下位に下がっていくところ。犠打、代打、代走と、1点を奪うために様々な作戦が考えられる場面でした。

この日、「6番・左翼」でスタメン出場した大島洋平選手に命じたのは強攻策。

青柳投手が崩れかけている場面で、大島選手のバットに期待することは不思議ではありません。

ただ、続く「7番・捕手」の加藤匠馬捕手にも強攻策。犠打の構えをみせることもなく、強気の采配をみせました。

いつもなら、犠打を命じてもおかしくない場面。この日の立浪監督は、何かが違いました。

強気な采配に変化

加藤匠捕手が右飛に倒れ、2死一、三塁と局面が変わったところで村松選手が適時打。

いつもと違う強攻策が、結果的に貴重な追加点に結びつきました。

中日は試合前まで、リーグ2位の13犠打を記録。加藤匠捕手の打撃を考えると、犠打も有効な策として考えられる場面でした。

青柳投手を一気に崩そうとしたのか、いつも以上にリスクを背負いながらも強気な采配をみせました。

首位の風格か、それとも余裕か。1点を奪うことが簡単ではない状況で、立浪監督の采配に変化がみられたことはポイントになります。

犠打も2度成功

犠打の選択肢が消えたわけではないことも証明しました。

同点の9回裏1死一塁の場面。適時打を放っていた村松選手が犠打を行い、得点圏に走者を進めました。

また、延長11回裏にも、代打・木下拓哉捕手が犠打成功。

7回裏と比べて1点の重みは違いますが、1点がどうしても欲しいという状況は変わりません。

後続が倒れて実を結ぶことはありませんでしたが、いつも以上に采配に面白みがある試合でした。

【参考サイト】

中日首位キープ その要因とは

DeNA相手に連勝し、首位をキープした中日。

プロ初登板初先発の小園健太投手を攻め、3回までに5得点。

4連勝中とはいえ、冷え気味だった打線。しかし、この日は15安打6得点と爆発し、6-1の快勝劇を演出しました。

その要因となったのは、2つのニゴロ。

派手さはありませんが、試合の流れを離さない大きな仕事を果たしました。

序盤の流れを掴んだ

1つ目のニゴロは、1-0でリードした2回。

1死満塁の場面で、田中幹也選手がニゴロを放ち、1点を追加しました。

バントヒットが続いて生まれた、無死満塁のチャンス。三好大倫選手が三振し、流れが変わりかねない場面でした。

田中選手も2球で追い込まれ、小園投手が息を吹き返しつつあった場面。

なんとしても1点奪いたい局面。中日が再び流れを取り戻すには得点しかないところで、田中選手がニゴロを放って得点を奪いました。

その後、2死二、三塁から高橋周平選手が適時打。3点目を奪い、序盤の流れをしっかり掴みました。

次の1点が欲しい場面で

2つ目のニゴロは、5-1でリードした6回表。

1死二塁の場面で、高橋周選手がニゴロを放ち、2死三塁で中田翔選手へ。ダメ押しとなる適時打が生まれました。

4回、5回と走者を出しながらも無得点。特に5回は、バント失敗、走塁ミスと流れを手放しかねないプレーが生まれていました。

5-1と点差が離れているとはいえ、次の1点がどちらに入るかで試合の流れが大きく変わる場面。

中田選手の打撃はさすがですが、進塁打を放った高橋周選手のニゴロが効いた場面でした。

暴投、捕逸、ボークでも得点が生まれる状況を作り、相手にプレッシャーを与えた高橋周選手。

結果的に、勝利を決定づけた適時打をお膳立てするニゴロとなりました。

勝利を引き寄せた

派手さはありませんが、この日の勝利を大きく引き寄せた2つのニゴロ。

安打、本塁打が最高の結果ではありますが、泥臭いプレーが光った首位攻防第2ラウンド。

2位・DeNAとの差を1.5ゲームに広げた中日。多くの選手が結果を残した試合で、勝利を引き寄せたのは2つのニゴロでした。

【参考サイト】

首位攻防戦 先頭打者が勝負のカギ

130試合以上残されているとはいえ、4月9日は中日とDeNA首位攻防戦となりました。

結果は、中日が3-1で勝利。一夜で首位陥落の可能性があるとはいえ、セ・リーグのトップに立ちました。

今季初対戦となった両チーム。勝負を分けたのは、先頭打者でした。

首位攻防戦の内容

初回、DeNAの先発・ジャクソン投手がいきなり連続四球。犠打失敗で流れが変わるかと思いましたが、4番・中田翔選手の適時打で1点を先制しました。

1-1の3回表も、先頭から二者連続安打でチャンスを作り、中田選手の適時打。内容は違いますが、同じような流れの得点となりました。

一方、中日の先発・小笠原慎之介投手は2回に1点を失ったものの、7イニングを投げて1失点。先発として完璧な役割を果たし、今季初勝利を手にしました。

失点した2回は、2死走者無しから。ビッグイニングを作らせることなく、最少失点で抑えました。

先頭打者の出塁

小笠原投手はこの日、5安打を浴びましたが、全て2死から打たれたもの。先頭打者の出塁は一度も許しませんでした。

一方、ジャクソン投手が失点したイニングは、先頭打者の出塁を許していました。

与四球の差もありますが、先頭打者の出塁を許したかどうかで勝負が分かれました。

中日らしい、投手戦となった首位攻防戦。小笠原投手の投球が、チームをセ・リーグのトップに立たせました。

1勝できたことに価値

7日の広島戦を欠場していた中田選手が、復帰戦で3打点。

三好大倫選手、田中幹也選手の上位打線が機能。

「8回の男」勝野昌慶投手の好投と、勝利をたぐり寄せた要因はいくつもありますが、先頭打者の出塁が勝負の分かれ目となった首位攻防戦。

今カードは2連戦。昨季、8勝16敗1分と苦戦したDeNA相手、敵地・横浜スタジアムでの試合ということを考えると、1勝できたことに価値があります。

今年の立浪竜は、スタートダッシュに成功しつつあります。

【参考サイト】

近年最強の布陣? 貯金生活に貢献したプロ10年目の捕手とは

4月5日から7日、敵地・マツダスタジアムで行われた広島3連戦。

初戦は1-0、2戦目は4-0と2戦連続完封勝利を挙げると、3戦目も1-0で完封勝利。

開幕カードで苦戦したことが嘘のように、中日らしい野球ができています。

開幕して間もないとはいえ、2つの貯金を作った中日。貯金生活に突入した要因として、プロ10年目の捕手・加藤匠馬捕手の活躍が挙げられます。

捕手陣が近年最強の布陣となり、明るい光がチームを照らしています。

近年の成績を上回る活躍

加藤匠捕手は1戦目、2戦目に「7番・捕手」でスタメン出場。

開幕投手柳裕也投手と涌井秀章投手の今季初白星に貢献し、いい流れを作りました。

課題の打撃でも、2試合連続安打を記録。昨年は無安打、ロッテに在籍していた2年前は1安打と、早くも近年の成績を上回りました。

3戦目は、8回から途中出場。ピンチを招きましたが、無失点リレーを完成させました。

正捕手・木下拓哉捕手が開幕から14打数無安打と苦しむ中、チームを支えています。

選手層の厚さを示した

加藤匠捕手の活躍で、捕手陣は心配することがないほど強力となりました。

木下捕手、宇佐見真吾捕手に次ぐ3番手捕手の立場でしたが、今カードの活躍は正捕手級でした。

木下捕手の不調を忘れさせるような活躍は、選手層の厚さを示しています。

宇佐見捕手は3戦目でスタメン出場。決勝点となる適時二塁打を放ち、打率.429と好調を維持しています。

そして、「加藤バズーカ」と呼ばれるほどの強肩が武器の加藤匠捕手がいる布陣。

故障がない限り、ぐらつく要素が見当たりません。

シーズン前の計算以上

木下捕手が復調すれば、加藤匠捕手の出番が減少することが予想されます。

ただ、今カードの活躍を考えれば、ベンチに控えているだけで心強い存在となります。

2軍には、侍ジャパンに選出された石橋康太捕手もいます。

シーズン前に計算していた戦力以上の充実ぶりをみせる捕手陣。

選手は代わっていませんが、加藤匠捕手の活躍が近年最強の布陣へと押し上げています。

【参考サイト】

中田翔 選手不在の影響

快勝ムードが一転、心配なニュースが舞い込みました。

4対0でリードした6回裏に、「4番」中田翔選手が途中交代。この日は先制の犠飛を放ち、「4番」の役割を果たしていました。

中田選手獲得時から懸念されていた戦線離脱。

現在の状態は分かりませんが、オープン戦でも欠場した試合があり、改めてフル稼働は厳しいことが分かりました。

前日の田中幹也選手同様、欠場時のプランを再確認する必要があります。

打撃で結果を残す○○

代役候補は、宇佐見真吾捕手、カリステ選手、石川昂弥選手の3名です。

現在、1軍に帯同しているのは宇佐見捕手、カリステ選手で、早急にカバーするならこの2名が中心に起用されます。

宇佐見捕手は今季、ベンチスタートが多いものの打率.500と好調。出場した試合では、確実に結果を残しています。

メヒア投手が先発する試合はスタメン起用されていますが、木下拓哉捕手と加藤匠馬捕手に出場機会を奪われている状況。

いきなり一塁で起用しても問題ない布陣が整っており、宇佐見捕手の打力に期待して起用する可能性が高いです。

ユーティリティ助っ人も

この日、中田選手に代わって一塁で出場したのがカリステ選手。

2打数無安打と結果は出ませんでしたが、相手の好守に阻まれた安打性の当たりもありました。内容が良く、代役を務めることができます。

今季はレフトにも挑戦し、複数ポジションを守ることができるカリステ選手の魅力が際立っています。

開幕して間もないですが、カリステ選手に助けてもらう手段も有効です。

井上2軍監督の判断に注目

2軍調整中の石川昂選手が昇格する可能性もあります。

この日、2軍のソフトバンク戦に「4番・三塁」で出場。今春の侍ジャパンでは一塁手としてスタメン出場しており、すぐさま穴を埋めることができます。

ただ、ここまで6試合に出場して、期待されている本塁打は0本

打率.273と結果を残しているため深刻な問題ではありませんが、1軍で長打が生まれるかは不透明です。

井上一樹2軍監督の判断に注目が集まります。

メドは立っている

細川選手が第3号本塁打を含む猛打賞と大暴れしていることは、不幸中の幸いです。

開幕カードは無安打でしたが、2日のサヨナラ本塁打から完全復調。

「4番」に誰を据えるのか、という心配は無用です。

宇佐見捕手、カリステ選手、石川昂選手と頼れる代役候補が複数いることは、長いシーズンを見据えても好材料です。

田中選手の休養プランに比べて、メドが立っています。

【参考サイト】

なぜ福永裕基選手を上げない? 田中幹也選手休養時のプラン再確認を

前日、完封負けを喫した中日。

今カードはマツダスタジアムでの広島戦。その初戦となる5日の試合で、スタメンを変更してきました。

前日はベンチスタートだった大島洋平選手、加藤匠馬捕手、ロドリゲス選手をスタメンで起用し、「2番」を務めた田中幹也選手はベンチスタート。

田中選手のコンディションを考慮し、スタメンから外すことは開幕前から想定しておくべきことでした。

この日は、二塁・村松開人選手、遊撃・ロドリゲス選手という二遊間を形成。現状の1軍メンバーを考えると、無難な形をとってきました。

一方、2軍で福永裕基選手が猛アピール。なぜ、1軍に呼ばれないのか。今一度、田中選手休養時のプランを再確認すべきです。

結果も内容も充実

福永選手はこの日、2軍のソフトバンク戦に「3番・一塁」でスタメン出場。第1打席に二塁打を放つと、その後は先制の犠飛と押し出し死球2打点。勝利に貢献しました。

ここまで11試合に出場し、打率.282、1本塁打、8打点、7盗塁と大暴れしている福永選手。三振を上回る四死球数を記録し、内容も充実しています。(三振4つ、四死球7つ)

福永選手は二塁、三塁も守ることができ、田中選手とレギュラー争いを繰り広げられる力を持っています。

開幕1軍メンバーに選出されなかったことが不思議なくらいで、1日も早く1軍昇格が待たれます。

村松選手の負担

田中選手がスタメンから外れる時、村松選手に負担がかかります。

前カードは遊撃でスタメン出場しているにも関わらず、この日は二塁。田中選手が復帰すれば、再び遊撃に戻ることが予想されます。

開幕したばかりの今は問題なくても、このままシーズンを過ごせば負担が増します。結果を残している今、できれば遊撃で固定したいところです。

ロドリゲス選手も頑張っていますが、2軍で好調の福永選手を二塁、村松選手を遊撃で起用することが、現状考えられる最良のプランだと考えています。

プラン再確認を!

下位打線の迫力が消えることも、福永選手の昇格を決めるべき理由の1つです。

この日の下位打線は、「7番」加藤捕手、「8番」ロドリゲス選手、「9番」柳裕也投手という形でした。

前日は「7番」木下拓哉捕手、「8番」村松選手という形。木下選手は今季安打が生まれず苦戦していますが、一発長打の期待があります。

村松選手は昨年と同じく勝負強さが光り、チームトップタイの3打点。3日の巨人戦では先制の2点適時打を放っています。

福永選手を「2番」で起用する策も考えられますが、「7番」や「8番」で起用すれば打線に厚みが生まれます。

福永選手はこの日、死球で途中交代しましたが、コンディションが万全なら1軍昇格できる結果を残しています。

田中選手休養時のプランを再確認すべきです。

【参考サイト】

勝利の方程式を印象付ける中日のストロングポイント ~4/4~

0対2の8回表、マウンドには松山晋也投手がいました。

開幕戦で4失点と炎上し、2戦目も1失点。ともに1点リードした8回に登板し、R・マルティネス投手に繋ぐことができませんでした。

一方、4月2日の8回に球団の日本人最速タイの158㌔を計測した勝野昌慶投手は、3日も8回に登板。

祖父江大輔投手の火消し役とはいえ、8回を任されたような起用法でした。

7回は清水達也投手、9回はR・マルティネス投手の形は機能しています。8回は、誰に託すのでしょうか。

8回は・・・

松山投手が復調するまで、8回は勝野投手が務めることが濃厚です。

松山投手はこの日、岡本和真選手、坂本勇人選手、オコエ瑠偉選手を3者凡退に抑え、復調気配をみせました。

最速は155㌔。2つの三振を奪い、神宮球場での悪夢を払拭するような投球でした。

ただ、今カードの8回に好投したのは勝野投手。2日は同点の場面で登板、3日は2死一塁の場面で登板し、いずれも無失点に抑えました。

松山投手も勝野投手もリリーフ陣に欠かせない存在ですが、立浪監督の起用法を考えると、しばらくは勝野投手に8回を任せそうです。

3日・8回表の起用法

3日の試合は4対1とリードして8回表を迎えました。これまで通りなら、松山投手が起用される場面です。

この時点で、「勝利の方程式」が一時的に解体されたことが分かりました。あくまで一時的で、すぐに元の形に戻る可能性もありますが、勝野投手が好調なだけに慌てることはありません。

今季の勝野投手は凄みが違います。開幕カードではイニングまたぎを行い、開幕から4戦連続無失点を継続中です。オープン戦でも失点していません。

野投手の頼もしい活躍により、松山投手をこの日のようにビハインドの展開で起用することができています。

ストロングポイントが際立つ

清水投手も開幕から4戦連続無失点。中日のストロングポイントであるリリーフ陣の底力をみせています。

この日の松山投手の好投で、「勝利の方程式」に不安がないことを印象付けました。

ただ、しばらくは8回・勝野投手という形が続くと考えています。

巨人相手に3連勝とはいきませんでしたが、本拠地・バンテリンドームで中日らしい戦いをみせた今カード。

松山投手をビハインドの展開で起用することができている現状が、中日のストロングポイントを際立たせています

【参考サイト】