名門校対決を制し、世代ナンバー1右腕へ一歩近づきました。
広陵高のエース・高尾響投手は3月21日、高知高との1回戦に先発。9回を投げ、1失点完投勝利を収めました。
序盤から140㌔台前半を連発し、8回にはこの日最速の145㌔を計測。
カーブ、スライダー、カットボール、スプリットと多彩な変化球も生かし、11個の三振を奪う好投をみせた高尾投手。
昨春の甲子園は山梨学院高に、昨夏の甲子園では慶応高に敗れ、その後両校とも優勝しました。
悔しさを晴らすマウンドでみせた高尾投手の魅力は、ある球の使い方に隠されていました。
右打者の内角に・・・
それは、右打者へ投じた内角直球の精度です。
高知打線はこの日、スタメン9人のうち7人が右打者。必然的に、右打者への対応が鍵を握る試合となりました。
そんな中、高尾投手は初回から右打者の内角に向かって臆することなく攻め込み、アウトを重ねました。
5回に死球を与えてしまいましたが、9回まで投球スタイルを変えることなく攻め続け、打者を詰まらせました。
昨年より積極的に内角へ攻め込む姿は、高尾投手の魅力です。
真価が問われる場面で
特に内角球が生きたのが、2点リードした7回裏。
先頭打者に安打を許し、無死一塁。打席に「4番」の谷口隼斗選手を迎えた場面でした。
前の回からこの日初となる2者連続安打を許し、雲行きが怪しくなった局面。球数は80球に到達するタイミング。高尾投手の真価が問われる場面でした。
直球とスライダーで2ボール2ストライクとすると、勝負の5球目に選択したのが内角への直球。
球速表示は出ませんでしたが、自慢の制球力と球威で詰まらせて併殺打。勝利へ近づいた瞬間でした。
プロになれる!
昨年から制球力と球威は申し分なく、変化球も多彩でレベルの高い投手だと示していました。望めばプロ入りすることができる実力を持っていました。
ドラフトイヤーとなる今年にみせた、高尾投手の真価。右打者の外に逃げるスライダー、カットボールがより生き、投球の幅が広がりました。
世代ナンバー1右腕へ最高のスタートを切った高尾投手。
今年プロ入りを志すかは不明ですが、プロ入りできる実力を持った投手です。
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